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注意しないとメチャクチャ痛いシリーズ:消費税の納税義務

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2016.05.09

いつも他愛のないコラム。。。をご覧いただき、誠にありがとうございます。(^^ゞ

サラリーマン時代やご商売が小規模な時期は考えなくても良かったのですが、ご商売が軌道に乗ってくると「消費税の負担」が重く伸し掛かってきます。私見ですが、消費税は税金の中で最も痛みを感じる税金の一つであると考えています。

とにかく消費税は痛い!また節税しにくい(基本的にできない)税金ですので、事前に対策できる場合はしっかり備えておく必要があります。

消費税の確定申告の仕組みとは?

消費税の仕組みを簡単に説明すると・・・
・売上高 100円:消費税 8円(得意先から8円預かっている)
・仕入高  80円:消費税 6円(仕入先に6円預けている)

サラリーマンやご商売の規模が小さく、消費税の納税義務がなければ良いのですが、売上高が一定規模になると、消費税の精算(確定申告)をする必要が出てきます。

具体的には、売上に係る消費税8円から仕入れに係る消費税6円を差し引いた2円を税務署に申告し納付する必要があります。納税義務がなければ、この差額精算の必要ありませんので2円得するということになります。

消費税の納税義務は前々年の売上高が1,000万円超かどうか

なるべく納めたくない消費税ですが、通常2年間は免税を受けることができます。 何故なら、消費税の納税義務があるかどうかは2年前の売上高で判定するからです。
→当初の2年間は、判定の期間がありません(2年前の売上はゼロ)ので、納税義務がないという理屈です。
問題なのは3期目からですが、事業が順調で、例えば3期目の売上高が3,000万円になったとします。その場合、1期目の売上高が1,000万円超か否かで・・・

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( ゚Д゚)・・・コンナニチガウノ。。。

その年の売上高が1,000万円超か否かで、2年後の税負担がかなり変わってきます。
ですので、決算前に売上高のシミュレーションをして、場合によっては売上高を減額コントロールする方が得なケースがあるので、注意が必要です。

その他注意点

知っているか知らないかで大きく違う消費税。他にも注意していただきたい点があります。

❏法人化のタイミング
法人化のタイミングも消費税と密接な関係があります。
通常2年間は免税を受けることができると説明しましたが、消費税の免税ということだけ考えると、個人事業で2年間免税と受けた後、法人化すればさらに2年間免税を受けることができます。

従って、起業をお考えの方は、いきなり法人化するのではなく、個人事業から始めるという手もあります。また、事業が軌道に乗り、法人化を検討している方も、この免税期間が上手く活用できているかどうか良く確認することをお勧め致します。

❑法人設立場合の資本金
法人設立の場合にはもう一点注意が必要です。
通常2年間受けることができる免税ですが、法人設立の際の資本金が1,000万円以上の場合は、設立初年度から納税義務が発生し、免税を受けることができませんのでご注意下さい。

❑還付申告
免税を受けずに、納税義務者になることで逆に得になるケースがあります。
例えば、大規模な設備投資が必要なご商売の場合、開業から2年間の間で消費税的にマイナスになる場合があります。
その場合は、免税を受けずに課税事業者になることを選択しなければ、その消費税のマイナスを取り戻すこと(還付申告)ができません。
不動産賃貸業や製造業などが該当しやすいですが、少し特殊なケースのため、心当たりのある方は我々税理士や専門家に相談すると良いかも知れません。

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