税理士小林暢浩

こんにちは!税理士小林ノブヒロ事務所 代表の小林暢浩です。

今回は、固定資産の除却や棚卸資産の廃棄は、使わなくなった資産の簿価(帳簿価額)や廃棄費用を「損金(経費)として一括計上できるため、法人税や償却資産税の削減に有効な節税対策です

固定資産の除却・廃棄による節税

使っていない備品、機械、建物附属設備などを処理することで、「法人税」と「償却資産税」をダブルで節税することが可能です。

1. 法人税の削減(固定資産除却損)

「資産を廃棄・除却した時点での未償却残高(帳簿価額)を「固定資産除却損」として全額損金に計上できます。簿価が高いほど節税効果は大きくなります 。
※廃棄にかかった解体費や運搬費も経費になります 。

2. 償却資産税の削減

1月1日時点で固定資産台帳から除却されていれば、その資産には償却資産税が課税されません。

固定資産の「廃棄」と「有姿除却」

固定資産には、物理的な廃棄以外に「有姿除却」という特有の制度があります。

1. 物理的な廃棄

実際にゴミとして処分したり、スクラップ業者へ引き渡すなどして処分する方法です。

2. 有姿除却(ゆうしじょきゃく)

物理的に廃棄していなくても、以下の条件を満たせば「除却損」を計上できる制度です。

  • 使用を廃止し、今後事業に使われる可能性がない場合
  • 特定製品の専用の金型などで、生産中止により将来使用されないことが明らかである場合
  • 解体・撤去に多額の費用がかかるため現状放置している場合など

※メリット: 廃棄コストをかけずに、帳簿上の損失を計上することができます。

【重要】実施時のポイント
1.有姿除却の証拠
「単に置いてあるだけ」とみなされないよう、客観的な証拠を準備しておく必要があります。
・生産中止がわかるパンフレットや稟議書
・電源の切断、配置転換など「使えない状態」にしておく

2.台帳の確認
決算日(および1月1日)までに固定資産台帳を確認し、現物がないものや使わないものが残っていないかチェックします 。

棚卸資産(在庫)の除却・廃棄による節税

売れる見込みのない不良在庫を処分することで、無駄な管理コストを削減し、損失を計上して節税できます。

1. 廃棄による損金算入

在庫を廃棄すると、その帳簿価額を「商品廃棄損」として計上でき、利益を圧縮して税金を減らすことができます。
経常的なものは「売上原価」に計上し(期末棚卸資産から外す)臨時的な廃棄は「特別損失」に計上します。

2. 値引き販売(在庫処分セール)

廃棄だけでなく、原価割れでも大幅に値引きして売り切ることで、売上原価が増え(期末棚卸資産が減り)節税につながります。

3. 評価損の計上(※条件が厳格)

物理的に廃棄しなくても、災害による損傷や著しい陳腐化など特定の条件を満たせば「評価損」を計上することができますが、単なる物価変動などは認められずハードルが高い方法です。

【重要】注意点と税務調査対策
1「有姿除却」は不可
固定資産と異なり、棚卸資産には「有姿除却(廃棄せず処分損を計上する制度)」は認められていません。実際になくす必要があります。

2 証拠書類の保管(必須)
税務調査で指摘されないよう「本当に廃棄したか」「廃棄理由は妥当か」を説明できる準備が必要です。
・廃棄証明書(マニフェスト):業者からの請求書・証明書
・写真:廃棄前・作業中・引き渡し時の状況がわかるもの
・稟議書・ルール:廃棄の意思決定文書や「〇年以上滞留したら廃棄」といった社内ルール

当事務所でのサポート事例

1. キャッシュアウトを伴わない「有姿除却(ゆうしじょきゃく)」の判定・実施サポート

使っていない固定資産で、廃棄費用がかかるため放置しているものはございませんでしょうか?
物理的に廃棄していなくても、今後の使用可能性がない等の条件を満たせば「除却損」として経費計上できる「有姿除却」の適用を検討します。
メリット: 廃棄コストをかけずに帳簿上の損失を計上できるため、資金繰りを圧迫せずに節税することができます。
サポート内容: 「単に置いているだけ」とみなされないよう、生産中止のパンフレットや稟議書の整備、電源切断などの客観的な証拠作りを支援します。

2. 在庫(棚卸資産)の適正処分と「税務調査に強い」証拠書類の整備

在庫(棚卸資産)に関しては、固定資産と異なり「有姿除却」が認められていません。そのため、より厳格な管理と証拠保全が必要です。
不良在庫を物理的に廃棄し、損失を確定させることで税金を減らすと同時に、無駄な管理コストを削減することができます。
サポート内容: 税務調査で「本当に廃棄したか」を証明するためのマニフェスト(廃棄証明書)や、廃棄前・作業中の写真の保管方法の準備をご支援いたします。

3. 「法人税」と「償却資産税」のダブル節税に向けた年末特別チェック

決算対策だけでなく、1月1日時点の資産状況に関わる「償却資産税」への影響も考慮したスケジュール管理を行います。
1月1日時点で固定資産台帳から除却されていれば、償却資産税も課税されないため、法人税と合わせてダブルの節税効果が得られます。
サポート内容: 決算日および1月1日までに固定資産台帳を精査し、現物がないものや使われていない資産が残っていないか、お客様と一緒に「資産の棚卸し」を行います。

初回ご相談は60分無料です。

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投稿者プロフィール

監修者 小林暢浩(税理士小林ノブヒロ事務所 代表税理士)
監修者 小林暢浩(税理士小林ノブヒロ事務所 代表税理士)
中小企業の経営者様の「一番身近で頼りになるパートナー」として、税務・会計を軸にしながら「お金に関する様々なお悩み」に幅広く寄り添うサービスを展開。
特に、経営者様が安心して本業に専念できる環境づくりと信頼関係の構築には定評がある。千代田区、文京区、神田地区を中心に地域に密着したサポートを提供している。

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