「来週、税務署から調査の連絡が入りました」というご相談は、顧問税理士をつけていない経営者様から、当事務所に一定の頻度で寄せられます。
税務調査の事前通知は、顧問契約のある税理士がいる場合、原則として税理士へ届く仕組みになっていますが、税理士をつけていない事業者様には、税務署から直接ご本人に連絡が入ります。
ほとんどの経営者様は税務調査を経験したことがないため、不安と緊張で平常心ではいられない状態になります。
そんなとき、税理士が同席するかしないかで、調査の進み方や結果が大きく変わります。
この記事では、当事務所が税務調査でどのような対応をしているかを、実例を交えながらお話しさせていただきます。
当事務所の基本スタンスは納税者の側に立つ
税務調査の場面で最も重要なのは「納税者の側に立って経営者様をお守りする」ことです。
税務署の主張をそのまま受け入れるのでも、感情的に対立するのでもなく、法律と事実に基づいて妥当なところに着地させることが税理士の役割になります。
調査官は「指摘できそうな論点」を探しますが、納税者側にも経過措置や合理的な処理の根拠があるケースが多くあります。
会計的な話になると事業者の方ではなかなか説明が難しい場合が多いので(意図せず調査官に言われた内容をそのまま受け入れがち)、公平かつ事業者側の立場で、その会計処理の根拠を整理し伝えるのが、税理士の同席する意味だと考えています。

調査当日に大切にしている3つの軸
1つ目は「事前準備の徹底」です。
調査の連絡があった時点から、過去3期分の総勘定元帳・請求書・契約書・通帳などを整え、想定される論点を事前に事業者様と打ち合わせます。
その場で慌てて探す状態にならないようにすることが大切です。
2つ目は「聞かれていないことは話さない」です。
事業者の方が、善意で関連情報を補足したつもりが、別の論点を引き起こしたり、追徴課税になるケースは少なくありません。
そのような事態を引き起こさないためにも、会計に関するすべての受け答えを顧問税理士に任せることでも構いません。
事業者様ご自身で受け答えする際には質問の範囲内で、事実を簡潔にお答えいただくことを基本とします。
3つ目は「論点には根拠を持って交渉する」です。
税務署の調査官から指摘を受けると、事業者の方にとっては、言われた全てが正しいと受け入れがちなのですが、実際はそんなことはありません。
法令通達・判例・過去の運用実績に照らして納税者に有利な解釈ができる場合は、根拠を示し理由を伝え、毅然と主張することで良いのです。
妥協すべきところと、譲れないところの切り分けは税理士の仕事なので、任せることでOKです。
よくある指摘事例と当事務所の対応
中小企業の税務調査で頻出する論点は、ある程度パターン化されています。
売上計上のタイミング(期ズレ)
請求書を発行した日と、実際に売上が立つ日(引渡しや役務提供の完了日)がずれているケースです。
特に決算月をまたぐ案件で問題になりやすく、当事務所では事前に契約書・納品書・検収書を確認し、計上タイミングの根拠を整理しておきます。
外注費と給与の区分
業務委託として処理していた支払いが「実態は給与」と認定されるケースです。
源泉徴収漏れと消費税の仕入控除否認の二重指摘につながります。
契約書・業務遂行の実態・請求書の有無などを揃え、外注である根拠を示します。
交際費の業務関連性
飲食代・贈答品代について、相手先・目的・参加者を確認されることが多いです。
領収書の裏面メモや会議費としての記録があれば説明がつきます。
役員給与・役員退職金の妥当性
同業他社や役職に対して過大ではないか、役員報酬の定期同額給与の要件を満たしているかなども論点として多いです。
当事務所では事前に株主総会議事録や規程の整備を確認し、形式・実態の両面で備えます。
個人的な支出の混入
社長個人の支出が会社の経費に混ざっていないかは必ずチェックされます。
旅費規程・社宅規程・社用車の使用ルールが整っていれば、説明がしやすくなります。
https://www.nta.go.jp/information/other/data/h24/nozeikankyo/ippan02.htm
国税庁 税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)
業種ごとの注目ポイント
もちろん業種によっても税務調査官が重点的に見るポイントは異なります。
飲食業では現金売上の管理と棚卸の正確性、建設業では工事の収益認識と外注費、不動産業では消費税の課否判定、動物病院などの医療系では自由診療と保険診療の区分や在庫管理が論点になりやすいと感じています。
当事務所では業種特性を踏まえた事前準備を行い、調査官が問題視しやすい部分を事前準備し整理しておきます。
調査前にやっておきたい3つの備え
- 帳簿・証憑の整理を日頃から行う
- 迷う処理は決算前に税理士へ確認する
- 税務調査が入った場合の連絡フローを社内で決めておく
日頃の備えがあれば、調査連絡が来ても慌てる必要はありません。
税務調査は、基本的には顧問税理士に直接連絡が来ることが多いのですが、もし事業者個人に直接連絡が来ても、改めて弊社顧問税理士から連絡を入れますとお伝えして、顧問税理士に連絡を入れ、対応を委ねてください。
まとめ
税務調査は誰にとっても緊張する場面ですが、適切な対応をすれば過剰に恐れる必要はありません。
大切なのは、日頃の処理に根拠があることと調査の場で根拠を整理して伝えることです。
税理士小林ノブヒロ事務所では、税務調査の事前通知が来た段階からのご相談、立ち会い、調査後の修正申告対応まで、一貫してサポートしております。
税務調査対応は、基本的には顧問契約をしてくださっているお客様へのご提供となりますが、スポット対応でお引き受けが可能な場合もございます。
お困りの際は、調査連絡が入った段階で、まずは初回60分無料相談をご活用ください。
投稿者プロフィール

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中小企業の経営者様の「一番身近で頼りになるパートナー」として、税務・会計を軸にしながら「お金に関する様々なお悩み」に幅広く寄り添うサービスを展開。
特に、経営者様が安心して本業に専念できる環境づくりと信頼関係の構築には定評がある。千代田区、文京区、神田地区を中心に地域に密着したサポートを提供している。
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