支給する役員報酬の額によって、会社の税金(法人税)のみならず、社長個人の所得税、社会保険料にも影響してきます。
社長のお給料=役員報酬はいくらが良いのか?失敗しない役員報酬の決め方をご紹介致します。

なぜ、自社にとっての「最適解」を出せる経営者は少ないのか?

インターネットや書籍には、役員報酬に関するノウハウが溢れています。しかし、心から納得して「これが自社にとってのベストだ」と言い切れる経営者様は、驚くほど少ない印象があります。
その背景には、一度決めると変更が困難な法規制に加え、複雑に絡み合う利害関係があります。

役員報酬の決定は、単に個人の手取り額を決めるだけではありません。会社の利益、法人税、社会保険料の負担、そして将来のキャッシュフローまで、すべてが連動するパズルを解くような作業です。

さらに、会社の未来予測だけでなく、経営者様ご自身のライフプランやご家族の状況まで、あらゆる変数、未確定な要素を考慮しなければなりません。

これら全ての要素を俯瞰し、納得のいく金額を導き出すこと。それは、会社の数字を正確に把握し、経営者様の人生に深く寄り添う「パートナー税理士」だからこそ、実現できる仕事だと自負しております。

経営者様に寄り添えていない税理士のNGワード

税理士選びの際に、信頼できるか?頼りになるか?を手っ取り早く見極める、お勧めの質問があります。
「うちの会社の役員報酬はいくらがベストでしょうか?」という質問に対して、以下のような回答が返ってきたら要注意です。

✖️ NGワード

  • とりあえず前年と同じで良いじゃないですか(思考停止)
  • 社長の取りたい金額で決めてください(私は税務のみの担当です)
  • 法人でも個人でも税率は変わりませんから(税率という断片的な視点のみ)

このワードがでた場合、会社の現状把握、経営者様のご家計、決算対策、税効果、資金繰りなどを放棄しているといえます。経営者様の想いに寄り添えていない税理士の可能性があるかも知れません。

役員報酬の基本的なルール

→役員報酬の法定ルールをご存じの方は読み飛ばしてくださいませ。

役員報酬は従業員の給与とは異なる!

役員報酬と従業員給与、決定的な違いは「自由度」です。

従業員の給与はいつでも変更が可能で、原則として全額が経費(損金)になります。
一方、役員報酬は「定期同額」という厳しいルールがあり、原則として年度の途中では変更できません。もしルールを破って変更すれば、その差額は経費として認められなくなります。

「自分の会社で、自分に払う給料なのに……」
そう思われるのも無理はありませが、経営者様自身の給与であっても、自由に決めたり、業績に合わせて安易に変更したりすることは認めれられていないのです。。。

役員報酬の決定・変更時の5つのルール

  • 役員報酬は会社設立後3ヶ月以内に決定する
  • 役員報酬の金額は毎月同額(定期同額)にする
  • 役員報酬額の変更可能期間は期首から3ヶ月以内(それ以外は原則変更は不可)
  • 役員に賞与を支給する場合は事前の届出が必要
  • 支給についての決定は、株主総会で決議を行う

役員報酬の決める前に

1.役員報酬と会社の利益はシーソーの関係

役員報酬と会社の利益は、まさに「シーソー」の関係です。

役員報酬には「絶対的な正解」はありません。なぜなら、社長個人の収入(役員報酬)と、会社に残るお金(利益)は、一方が上がれば他方が下がる、完全なトレードオフの関係にあるからです。

売上から経費を引いて残った利益を、「社長個人」と「会社」のどちらに、どれだけ配分するか。
役員報酬を増やせば、個人の生活は豊かになりますが、会社の利益は減り、内部留保は薄くなります。逆に、会社にお金を残そうとすれば、社長の手取りは減ることになります。

このシーソーのバランスをどこで釣り合わせるか。そこには、経営者様の人生観や、会社の未来図が色濃く反映されるのです。

      視点 役員報酬を(個人)を増やす  会社利益を増やす
税金所得税・住民税(累進課税)法人税(ほぼ一定)
社会保険料負担は増加傾向負担は抑えられる傾向
メリット個人の資産が増える会社の資産(内部留保)が増える
デメリット最高税率が高く、社保の負担重個人の資金自由度が低い

2.「信用」と「自己資本」のトレードオフ

シーソーを「会社利益」側に傾ける(=役員報酬を抑えて利益を残す)ことには、税金や社会保険以外にも大きな意味があります。

逆に、シーソーを「個人」に傾けすぎると、社長の家は豪華でも会社は常に資金繰りに窮する、といったアンバランスな状態を招くリスクがあります。

  • 銀行融資と格付け:銀行は「会社の利益」と「自己資本の厚み」を重視します。利益をしっかり出して内部留保を厚くすることで、融資が受けやすくなり、金利も下がる傾向にあります。
  • 倒産リスクへの備え:会社にキャッシュを残しておくことで、不測の事態(売上の急減など)にも耐えられる体力を残すことができます。

いくら取るのが正解?自社にとっての『最適解』は?:役員報酬決定の3ステップ

ご自身の役員報酬を決定する際に何をもって「適正額」とするか?非常に悩ましい問題です。
その会社の置かれている状況や、経営者様の価値観、優先順位により異なると思います。
弊所ではパートナー税理士として「適正役員報酬」を決定する際は、以下の3つの視点を網羅してご提案しています。

1.会社の利益を前提としているか?

◯財務の健全性と「トータル手残り」の最大化

会社が現状おかれている状況、今期の業績を見据えて、会社の利益とバランスが取れている金額かどうか検証します。また、個人、法人、それぞれで負担する税金、社会保険料も計算し、トータトルでの手残りが最も効率的になるか、シミュレーションを行います。

2.経営者様(個人)のご家計、資産形成、ご家族の背景を考慮しているか?

◯ライフプランに寄り添う「個人の資産形成」
経営者様のご状況によっては、必要なご家計額が異なります。子育て資金やご両親の扶養、またご勇退後の資産形成など、経営者個人のライフステージによって必要な原資は異なります。
会社の数字だけでなく、ご家族背景まで踏まえた金額設定を重視します。

3.会社~経営に対する想い、熱意を共有できているか?

◯経営者様の志と覚悟の反映
役員報酬は経営者様の想いや熱意を反映するものだと考えています。
せっかく社長になったのだから、これくらいは取りたい!といってご自身を鼓舞する方もいらっしゃいます。また、前期の業績不振のけじめとして、役員報酬を減額する方もいらっしゃいます。
年初の役員報酬額の決定は、その会社の所信表明のようなものでもありますので、その想いも共有してご提案いたします。

当事務所でのサポート事例

役員報酬の決定は、単なる「給与の設定」ではなく、会社と経営者様ご自身の未来を左右する極めて重要な経営判断と考えます。
インターネット上の断片的な知識や「とりあえず前年通り」といった思考停止の判断では、トータルで損をしたり、会社の資金繰りを圧迫したりするリスクがあります。
経営者様に寄り添うパートナー税理士として、実務に基づいた「役員報酬の最適解」を導き出すための3つの具体的なご提案をいたします。

1.「トータル手残り最大化」シミュレーションの実施

役員報酬の額は、法人の税金、社長個人の所得税・住民税、そして双方の社会保険料に複雑に影響します。

「会社側の利益」と「個人の手取り」をシーソーのように捉え、両者の税率や社会保険料負担を考慮した上で、最も効率的に現金が残る「適正比」を算出します。(法人・個人の合算シミュレーション)

また、役員報酬は「期首から3ヶ月以内」に決定し、その後は原則変更できないというルールがあります。この限られた期間内に、今期の業績予測に基づいた精度の高いシミュレーションを行い、納得感のある金額設定をサポートいたします。

2.融資や内部留保を考慮した財務的視点

役員報酬を増やせば個人の資産は増えますが、会社の利益(自己資本)は減少します。この「信用」と「自己資本」のトレードオフ、バランスを適切に管理します。

3.ライフプランに寄り添う「個人の資産形成」設計

役員報酬は、経営者様の人生そのものを支える原資です。会社の数字だけでなく、お子様の教育資金、ご両親の扶養、あるいはご自身の勇退後の資産形成など、経営者個人のライフサイクルに必要な資金を一緒に考慮させていただきます。

初回ご相談は60分無料です。

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投稿者プロフィール

監修者 小林暢浩(税理士小林ノブヒロ事務所 代表税理士)
監修者 小林暢浩(税理士小林ノブヒロ事務所 代表税理士)
中小企業の経営者様の「一番身近で頼りになるパートナー」として、税務・会計を軸にしながら「お金に関する様々なお悩み」に幅広く寄り添うサービスを展開。
特に、経営者様が安心して本業に専念できる環境づくりと信頼関係の構築には定評がある。千代田区、文京区、神田地区を中心に地域に密着したサポートを提供している。

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